動画データって何?
|
---|
ここではPaintBBS(ここではしぃアプレットと呼んでいます)のお絵描きの過程を再現する機能(作者が言うところの描画アニメーション機能)に限り独自の解釈で説明しています。
この機能は、実際にお絵描きしている手順を特別なファイル(pchファイル)として画像データと別個に保存し、しぃアプレットなどに読み込ませる事によって、お絵描きされた過程を再現したり、その続きを描く事が出来るというものです。
ですから、pchファイルを取り出すことによって描画データの保存が可能です。また、再生はjavaアプレットを使うため、インターネットエクスプローラー等のjava対応のブラウザがあれば、自分のパソコン上のみでの再生も可能です。
また、cgiにBBSNOTE等を採用しているお絵描き掲示板では、pchファイルの投稿や、一旦投稿された絵の続きから描くことも出来ます。
pchデータの続きから描く場合と画像データの続きから描く場合との大きな違いは、まさにお絵描きの途中から作業を続けることになるためにレイヤの状態がそのまま保存されている、また「戻る」で操作を開始時より遡って修正できる、という点です。
実際のデータは、画像の左上からの座標位置と行われた操作の内容を順次記録していくというスタイルのようです。ですから、pchファイルは基本的に実際の画像データサイズを持っていません。(spchファイルは正式に仕様化されています。)また、途中の一部の操作のみを消す事はできません。
|
★このページではまだ正式には取り上げていませんが、しぃペインターのspchファイルではデータの内部形式が全く異なっています。★
画像サイズデータの埋め込みがサポートされ、それ以上のサイズを指定すると額縁状の枠に表示される。塗り潰しでの画像の乱れを防止できる?
複数枚のレイヤがつかえる。レイヤの増減処理も記録・・・これはまだ再生時に問題がある模様。
等が追加されています。
|
戻る
|
---|
※animationオンで描く場合の一般的なポイント
|
---|
- ☆描画記録の特徴
- 基本的にはお絵描きツールを操作している状態がそのまま記録されます。描画操作をしていない部分は記録には残りません。但し「戻る」で取り消した操作は記録に残らず、レイヤは描画中の表示オンオフにかかわらず常にレイヤ0の上にレイヤ1が重なり表示された状態で再現されます。
また、アプレット自体はデータ中に画像サイズを記録しないので(ヘッダに埋め込む外部cgiもありますが)pchファイルを取り出して再生する場合は、何らかの方法で画像サイズを調べて指定しないと正しく再生されない場合があります。(特に後で述べる「塗り潰し」を行っている場合。)
- ☆「戻る」を使ってきれいなpchデータを残そう。
- ここまで読んで気が付いた方が多いと思いますが、いわゆる一発描きに見えるきれいなデータを残すには、「消しゴムツール」をなるべく使わずに「戻る」で修正しながら描けばよいわけです。
一時お絵かきを中断する場合は適当な不要線を引いておいて中断し、再開するときにそれを「戻る」で消して始めるとその間の操作はキャンセルされるので不用意な無駄線の混入を防止でき、そのまま続けて描いているように記録されます。
- ☆投稿後に「戻る」でどこまでも戻れる?
- 前述のようにBBSNOTE等では、投稿データから続きを描く事が出来ますがpchデータから続きを描く場合は「戻る」で、読み込み時点から遡って操作をキャンセルする事が出来ます。
この遡ることの出来る回数(アンドゥバッファ容量)は変更可能となっていますがBBSNOTEの初期設定では、60となっています。
ではそれ以上は「戻す」事が出来ないのでしょうか?実は目一杯戻してから一旦投稿(セーブ)し、再度続きを描く事によってアンドゥの回数を延長する事が可能です。更にこの操作を繰り返す事によって描き始めまで遡ることも可能です。
これは、pchデータから続きを描く場合はアンドゥバッファに描画手順を読み込み直すために、常にバッファには最新の描画手順が残されるためです。
ただし、レンタルのおえかきすとのようにバッファの設定が小さい(16!)ところでは一回に戻せる回数が少ないので場合によってはかなりの回数繰り返す必要があります。ちなみに、うちの動画板はこの方法で修正する事を考慮してバッファ容量を320ととんでもない設定にしてあります。
いずれにしてもそれだけの回数「戻る」をクリックしないといけないことに変わりはありませんが・・・。
- ☆「塗り潰し」にご注意
- pchデータを取り出すことを前提で描く場合に気をつけたいのは「塗り潰し」です。
このコマンドは塗り始めの座標から連続する領域を塗りつぶすという処理を行うため、描画時と異なる画像サイズで再生した場合に、思わぬ場所まで塗りつぶされてしまったり、塗りつぶしが実行されないことがあります。(画像サイズを記録されたspchファイルでは周りが額縁状にマスクされるのでこういう事は起きなくなっています。)
ちなみにオリジナルの絵BBSでそのまま再生してもおかしくなることがあるので、背景塗りには使わない方が良いでしょう。
- ☆レイヤを使いこなそう
- レイヤが2枚搭載されています。一般のお絵かきツールではポピュラーな機能ですが、透明なキャンバスが2枚重なっていて、それぞれに独立して絵を描くことが出来ます。
最初に書いたように2枚のレイヤは描画中の表示オンオフにかかわらず常時0,1の順で重ねて再生されるため、レイヤ1に何か描かれていると、その裏側に描かれているものは見えません。この性質を上手く使うと工夫次第ではいろいろ面白い効果を演出することが出来ます。
なお、投稿される画像はその時点でのレイヤ表示が反映されます。このことを利用して、各レイヤに別の絵を描き、レイヤ1を非表示にした状態で投稿すると、投稿画像と再生終了画像を別の絵にする事が出来ます。
- ☆pchデータ化のメリット
- 一般的に絵BBSではデータサイズが大きくなると圧縮処理がかかります。
投稿された後の画像を見て愕然とすることがあると思います。png圧縮(減色)でのトンだ色合い、jpg圧縮での画像の滲み・・。
さて、ここでanimationオプションの登場です。pchデータは描画手順を記録して、それをそのまま再現するものです。描画過程のみならず描かれる絵そのものも描いたときの画質で再現されます。従いまして、圧縮(減色)で画質が落ちるであろうことが予想されるような絵を描く場合もオンにしておくと実際に描いたとおりの絵を見てもらえるわけです。
ただし、pchデータ自体も容量制限が設定可能なので絵BBSによっては制限がついている場合があります。
- ☆pchデータの画像サイズ
- 他で書いているようにpchファイルの標準仕様には画像サイズのデータは含まれていません。しかしBBSNOTEを採用している絵BBSではなぜかpchファルのアップロード時に画像サイズを入力しなくてもよいことにお気づきかと思います。
これはBBSNOTEがpchファイル中の未使用領域に画像サイズデータを埋め込んでいるためです。従いましてBBSNOTE以外で作られたpchファイルをアップロードしようとすると、画像サイズデータが埋め込まれていないために画像サイズ入力画面が表示されます。
その際、一度設定すると変更出来ない旨のメッセージが出ますが、バイナリエディタを使ってpchファイルを直接編集することにより変更が可能です。アドレス6Hから2バイトが横、8Hから2バイトが縦サイズとなっています。(0で埋めると未設定状態になります)
『まゆ』ではデータ解析までさせると処理が複雑になるのでこのデータを無視しています。(手抜きとも言う)
ちなみに、たぶん4Hから2バイトが再生ウエイトと思いますが未確認。
|
戻る
|
---|
動画を描くときのポイント等
|
---|
ここでは単に絵やメッセージを次々と見せるというプレゼンテーション的(紙芝居的)な使い方ではなくて、描かれたものが実際に動いているように見せる『動画』を描く上でのポイントを説明しています。
なお、ここに書いてある事は私独自の解釈により紹介しているものです。また「最速」再生を想定した描き方を前提としていますので悪しからず。
- ★絵BBS動画について
- 動画とは少しづつ形が変わっていく絵を次々と表示させることによって絵が動いているようにみせる映像表現法です。
絵BBS動画はPaintBBSの描画過程記録機能を利用して絵BBSのキャンバスで動画を表示するものです。
基本的には単に絵の一部または全体を描いては消す事を繰り返すだけで動いているようにみせることが出来ます。
しかし、画像サイズや一コマの絵を描きあげるまでの手順(使用するペン、線の太さ、塗り等)によっては一コマの表示時間が長すぎて動画に見えなかったり、逆にコマの切り替わりが早すぎて動きが分らないということがよくあります。
そこで動画やさん達によっていくつかのきれいに動いて見せる方法が工夫されてきています。
- ★絵BBS動画の種類(注:呼び名は私独自のものです)と特徴
- ○「一部描き換え方式」
表示されている絵そのものの一部を消しては描き直していく方法です。取り付き易い方法ですが、画像サイズが大きいと消す所が目立ってしまうのと、一部を描き換える場合はコマ表示時間をつかみづらいところが欠点です。
以下の方式ではその点を改善できます。
○「パーツ展開方式」
一旦キャンバス上に動画のパーツをならべて描き、それを同じ場所に順番にコピーしていく方式です。そのうち、パーツそのものが小さな動画画面となっているものを「マルチ画面方式」と呼んでおきます。
特徴
各パーツが完成してから動かすため修正がしやすい。カラーや水彩など手のこんだ絵を動かす事ができる。動き始めるまで時間がかかる。「マルチ画面方式」は画面が小さくなるため見づらい。
この方法は大きなサイズの絵を描いた後でちょっとアクセントで動かしてみせるという使われ方が多い様です。
○「上描き方式」
最初から同じ場所でどんどん次のコマの絵を描き重ねていく方式です。
特徴
前の絵に描き重ねるためにいきなり動き出させる事ができる。描き方を工夫するとリピート動画もできる(但し再生できる環境は極めて少ない)。後での修正が困難(というよりほぼ不可能)。
絵を描く時間がそのまま表示時間になるため手のこんだ絵は使いづらい。
※ 実際にはそれぞれの組み合わせ、レイヤーの使い分けなどさまざまな工夫を凝らしたバリエーションがあります。
- ★もっと速く絵を動かしたい
- 原理上「上描き方式」で発生しがちな問題です。
まず画像のサイズ(描き換え範囲)が大きいと遅くなります。最近のマシンで再生する場合で150角、一世代前のマシンでは100角ぐらいが適当と思われます。
次に描き方では、ペン幅は細いほど、水彩ペンより鉛筆が速く表示されます。消すときも同様ですが消しゴムを使うとかなり遅くなります。基本的には四角塗り(消し)を使いましょう。
また、絵を描く途中での間違いの修正は基本的に記録に残らない「戻す」を使います。
- ★絵を描いたり消したりしている様子が丸見えでみっともない
- 表示の遅い描き方をしている場合は速くなる方法に変えます。
絵を描く過程そのものを隠す場合は背景を塗り潰してレイヤ0で絵を描きそれをレイヤ1にコピーする方法を使います。
レイヤを使う場合はレイヤの状態にはいつも気を付けておき書き込むレイヤを間違えないようにしましょう。
- ★動きが速すぎる(コマ表示タイミングの調整)
- 出来上がったパーツをコピーしていくだけの「パーツ展開方式」でありがちなミスです。「上描き方式」でもごく単純な絵の場合は速すぎる場合があります。
こういう場合は裏側のレイヤや保護されているレイヤに線を引いたり、同じ場所へのコピーをする等の「見えない」描画操作をして表示時間調整をします。
- ★コマ表示タイミングの乱れた動画をなんとかしたい
- 手間さえかければGIF動画に変換できます。
- ★コピーが正確に出来ずに絵がブレてしまう
- 「パーツ展開方式」などの画像の一部分をコピーする場合に起きやすいミスです。コピー直後にレイヤ表示を両方オンにして「元に戻す」でズレがないか確認する様にしましょう。良ければ「やり直し」でコピーし直して作業を続けます。
○コピー先位置がよく分らない場合、パーツの一部に動かない部分を含めて描いておくとコピー先の正確な位置がわかります。「マルチ画面方式」では、動画部分の枠線を描いてからパーツを展開すると簡単です。
○コピー先位置でクリックする際に位置がズレてしまう場合(つい力が入ってズレやすいんですよね。)は、マウスが繋がっていると絶対にズレないでクリックできる方法があります。
それはコピー先位置が決まったらマウスを持ち上げてポインタを動かなくしてからマウスボタンでクリックする方法です。但しタブレット付属のコードレスタイプマウスでは動作原理上この方法は使えません。
また、Windowsではコントロールパネルのユーザー補助オプションで設定できるマウスキー機能を使うという手もあります。この方法だとポインタ移動からクリックまでテンキーで出来るので正確に位置決めができるはずです。(このやり方は実際には自分で使っていないので推測です。)
- ★リピート動画
- リピート動画とは最初と最後がつながった一連の動きを繰り返す動画です。
普通のお絵描きでは何もないキャンバスから始まって絵を描き終えて完成ですので動作が途切れてしまいますが、描き方を工夫すれば連続させる事が可能です。
「マルチ画面方式」ではキャンバス内の動画画面でリピート動画を描く事は出来ますが、描き始めに戻った時点でまたパーツがひととおり描き終わるまで待たされてしまいます。
但し今のところリピート再生に対応している絵BBSは「動画館」モジュールを組み込んだrelmおよびBBSNOTE v7.xxのみ、ビュワーは「まゆ」のみです。
- ☆何はなくともタイミング
- スムーズに絵が動いているように見せるためには一定のタイミングでテンポよく絵を切り替えることが前提となります。
まず、見てくれる人を待たせないためにも再生速度「最速」を想定して描かれることを強くお勧めします。タイミング調整で表示の際に“間”をいれる方法はいくらでもありますが描いている時間そのものは短縮できません。
- ☆選択されているレイヤーに注意
- 2枚のレイヤーを使った動画を描く場合は常に現在選択されているレイヤーに気をつけましょう。また、一コマの絵が完成するたびに両方のレイヤー表示をオンにして画面を確認しましょう。間違えると後の修正が大変です。
- ☆投稿時のレイヤー表示に注意
- 投稿画像にはその時点でのレイヤー表示が反映されますので動画を投稿する場合はネタバレになる恐れがあります。最後まで気を抜かないように注意しましょう。continue付の掲示板なら投稿し直しができます。
- ☆再生速度と一筆描き
- 再生速度の指定は最終的には挿入される1/1000秒単位のウエイト数で指定されます。
最速が-1で以下0,1,2,・・という具合になりますが、1から4までは変化がありません、たぶん。たしかしぃちゃんがどこかでこれはプログラム精度の制限による仕様と書いておられたような記憶がありますが・・展示する場合は実際によく確認しておく必要があります。
さらに一本のライン(一筆描きされたもの)も描いたとおりに再生されますが、ウエイト-1の場合だけは一気に表示されます。最速の場合に線がぱっぱっと出現するように見えるのはそのためです。
ということは一筆描きのラインを長くすればするほど最速表示での動画がより早く表示されるかというと、表示は一瞬ですが、表示されるまでに線の長さに応じた“間”が生じてしまうため、そう甘くはないようです。
|